●宇野常寛、濱野智史著『希望論 2010年代の文化と社会』/NHK出版/2012年1月発行
「仮想現実から拡張現実へ」というのが本書の基本認識である。インターネットのソーシャルメディアに新しいタイプの公共空間を構想する点はいかにも今風だが、二人の文化に対する姿勢は意外と古典的。「今、ここ」に対する想像力から希望の萌芽を見出し、ポップカルチャーに可能性を探り出そうとする点では、鶴見俊輔と加藤周一の文化論にインターネット論を加味したようなものといえばよいか。東浩紀の『一般意志2.0』よりも話が具体的であるぶん、おもしろく読める。
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