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平和への決意が試される時〜『集団的自衛権と安全保障』

●豊下楢彦、古関彰一著『集団的自衛権と安全保障』/岩波書店/2014年7月発行

平和への決意が試される時〜『集団的自衛権と安全保障』_b0072887_11102649.jpg 安倍内閣は二〇一四年七月、集団的自衛権の行使容認の解釈改憲を行なった。本書は政府による解釈改憲を受けて標題どおり「集団的自衛権と安全保障」の問題について批判的に考察したものである。

 議論の対象となっているのは、二〇一四年五月に提出された安保法制懇(安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会)の報告書と首相会見、二〇〇七年五月にまとめられた安保法制懇の報告書、二〇一三年一二月に決定された「国家安全保障戦略」など。

 その後、現実に安全保障関連案が提出され、国民の多くの批判を浴びながらも成立した。今となっては、新安保法体系に基づくより具体的な議論の方がアクチュアリティをもつことは間違いないだろう。とはいえ本書における議論は時局限定的なものでもないので、今もなお一読に値する内容であることは確かである。
by syunpo | 2015-09-21 11:17 | 政治 | Comments(0)
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