●佐高信、岸井成格著『政治原論』/毎日新聞社/2006年11月発行
慶應義塾大学法学部・峯村光郎ゼミの同期生、佐高信(評論家)と岸井成格(毎日新聞特別編集委員)による政治談義。「政治原論」と名乗るのも御大層な気がするが、大学時代の思い出話に始まって、もっぱら二人が交流した政治家の挿話や評定が語られる。 政治を論じるに、二人の語彙の凡庸さは如何ともしがたく、テレビのトーク番組ならいざ知らず、一冊の書物としてはちょいと中身が薄い。 ただ、メディアの一線で活躍してきた御両人だけに、政界の内幕話には事欠かない。 佐藤内閣の末期、環境庁発足に際して、その命名をめぐって「公害対策庁」「公害調整庁」などの案が出ていたのだが、岸井の提案した「環境庁」が採用された話(ホンマかいな)や、ロッキード事件で連日健筆をふるっていた岸井の親戚の何人かに警察や国税の調査が入ってイヤがらせを受けた話などは、酒の肴くらいにはなるかもしれない。 ちなみに、慶應義塾大学の同期生には、ほかに小泉純一郎、小沢一郎、浜四津敏子、嶌信彦らがいるらしい。
by syunpo
| 2007-02-22 17:44
| 政治
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