人気画家の入門書として〜『フェルメール全点踏破の旅』

●朽木ゆり子著『フェルメール全点踏破の旅』/集英社/2006年9月発行

b0072887_10311761.jpg これはフェルメールの現存する作品をすべて見て歩こうと試みた記録である。著者はニューヨーク在住のジャーナリスト。写真をふんだんに使ったゴージャスなつくりの新書だ。

 フェルメールの絵の解釈については、もっぱらアーサー・K・ウィーロック・ジュニアやウォルター・リドケ、小林頼子らの研究に依拠した入門書的な記述になっているが、著者自身の感想をのべたくだりは全般的に冴えない。二十一世紀の現代人がフェルメールを観ることの悦びが私には今一つ伝わってこなかった。どうせならもう少し表現力・想像力のある書き手で実現してほしかった企画。
by syunpo | 2008-11-03 10:44 | 美術 | Trackback | Comments(0)
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